ChatGPTプロンプトの書き方|意図通りの回答を得るテクニック

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はじめに:「なんか違う」という回答が返ってくる本当の原因

ChatGPTにプロンプトを送ったとき「なんか求めていたものと違う」「惜しいけど使えない」という経験をしたことはないだろうか。

この「ズレ」が起きる原因は主に3つある。第一に、ChatGPTが指示を「自分なりに補完」して解釈してしまうこと。第二に、避けてほしいことを伝えていないため、意図しない方向に進むこと。第三に、タスクが複雑すぎて一度の指示では処理しきれないことだ。

前回の記事(ChatGPTプロンプトの書き方完全ガイド)では「5要素の構造・役割設定・出力形式・思考手順・反復改善」という基礎を解説した。本記事ではその一段上——「意図通りの回答を精度高く引き出す」ための応用テクニックに特化して解説する。プロンプトの基礎を理解した人が次に身につけるべき技術として、実践的なプロンプト例を多数交えて紹介する。


テクニック① ネガティブプロンプト:「やってほしくないこと」を明示する

対象読者: 正しい指示を出しているのに意図しない方向の回答が返ってくる人 / 難易度:★☆☆ / こんな課題を持つ人に:ChatGPTが「勝手に補完」してしまう

プロンプトでは「やってほしいこと」を書くことに集中しがちだが、「やってほしくないこと」を明示することが、回答の精度を上げるうえで同じくらい重要だ。ChatGPTは指定のない部分を「一般的に良いと思われる方向」に自動補完するため、その補完が意図と食い違うことが多い。

ネガティブプロンプトの基本形

〜してください。
ただし、以下のことはしないでください:
- ×× は含めないこと
- ×× な表現は使わないこと
- ×× の視点は除くこと

よく使うネガティブプロンプトの例

状況 ネガティブプロンプトの例
文章が長くなりすぎる 「余分な前置き・まとめ・締めの言葉は書かないこと」
当たり障りのない内容になる 「一般論や教科書的な内容だけにならないこと」
丁寧すぎる文体になる 「敬語・クッション言葉・謝罪表現は使わないこと」
箇条書きになりすぎる 「箇条書きは使わず、すべて文章で書くこと」
根拠なく断言する 「確認できない事実を断定的に書かないこと」
英語が混入する 「アルファベット・カタカナ英語を使わないこと」

実践例:ネガティブプロンプトありとなしの比較

❌ ネガティブなし

30代の転職希望者向けに、自己PRの書き方を説明してください。

→ 一般的な「自己PRの書き方5ステップ」が返ってくる可能性が高い

✅ ネガティブあり

30代の転職希望者向けに、自己PRの書き方を説明してください。
ただし以下はしないでください:
- 「まず自己分析をしましょう」などの当たり前のアドバイスは不要
- 5ステップや箇条書き形式は使わない
- 一般論ではなく、30代特有の課題(第二新卒と競合する・管理職経験の有無など)に絞ること

→ 30代に特化した実践的な内容が返ってくる

けんさん(副編集長)のコメント 「ウェブマーケッターとしてコピーライティングにChatGPTを活用する際、ネガティブプロンプトを入れるだけで『どこかで読んだことがある文章』にならなくなる体験が何度もあります!」


テクニック② Few-shotプロンプティング:「例を見せて」意図を伝える

対象読者: 言葉で説明してもイメージが伝わらない人 / 難易度:★★☆ / こんな課題を持つ人に:文体・トーン・構成のイメージが言語化しにくい

「こんな感じの文体で」「このトーンで」と言葉で説明しても、ChatGPTに意図が伝わらないことがある。そのようなときに最も効果的なのが「例を見せる」方法だ。これを「Few-shot(少数例示)プロンプティング」と呼ぶ。

基本の型

以下の例を参考に、同じスタイルで[タスク]を作成してください。

【例1】
[参考にしてほしい例文・構成・スタイルを貼り付ける]

【例2】(任意)
[2つ目の例]

上記の例と同じ:
- 文体(です・ます調 / だ・である調 / 話し言葉)
- 文の長さ(1文あたりの字数)
- 構成(見出しの有無・段落の長さ)
で、以下の内容を書いてください:

[内容・テーマ]

Few-shotが特に効果的な場面

自社のブランドボイスに合った文章を書かせたい場合、特定のメディアのトーンを再現したい場合、過去に自分が書いた文章に近いスタイルで続きを書いてもらいたい場合などに、Few-shotプロンプティングは特に威力を発揮するとされている。

「Anti-例」を使う応用

やりたいことだけでなく「やりたくないスタイルの例」を合わせて示すことで、より精度の高い指示になる。

以下の【良い例】のスタイルで書いてください。
【避けてほしい例】のようなスタイルは使わないでください。

【良い例】
[目指したいスタイルの文章]

【避けてほしい例】
[避けたいスタイルの文章]

テーマ:[内容]

みおさん(編集部)のコメント 「言葉で説明するより例を見せた方が何倍も早く伝わるというのは人間同士でも同じで、ChatGPTも同じだと気づいてから使いやすさが全然変わりました!」


テクニック③ 「確認質問」プロンプト:ChatGPTに先に聞かせる

対象読者: 一発でイメージ通りの回答が返ってこずに何度もやり直している人 / 難易度:★★☆ / こんな課題を持つ人に:複雑なタスクで認識のズレが起きやすい

複雑なタスクや、多くの前提条件が必要なタスクでは、ChatGPTに最初から回答させるのではなく「まず不明点を聞いてもらう」ステップを挟むことで、最初の回答から精度が高くなるとされている。

確認質問プロンプトの基本型

[タスクの説明]

ただし、すぐに回答する前に、
このタスクを最高の精度で実行するために
あなたが知りたい情報・確認したい点を
3〜5個の質問として先に聞いてください。
私が回答した後、本題の[タスク]を実行してください。

実践例

私のサービスのランディングページ(LP)のコピーを書いてほしい。

ただし、すぐに書き始めないでください。
まず、最高のコピーを書くために必要な情報を
4つ質問してください。
私が答えた後で、コピーを作成してください。

ChatGPTはたとえば以下のような質問を返してくるとされている。

  • 「サービスのターゲットとなる主な顧客層は誰ですか?」
  • 「競合他社と比較した最大の差別化ポイントは何ですか?」
  • 「このLPで読者に最終的に取ってほしいアクション(CTA)は何ですか?」
  • 「文体のトーンはどのようにしたいですか?(親しみやすい・信頼感重視・など)」

これらに答えてから本題に入ることで、最初の回答から使える内容が生まれるとされている。

はるかさん(編集長)のコメント 「大学広報の戦略資料作成でこの方法を使い始めてから、ChatGPTが質問を通じて自分でも気づいていなかった前提の曖昧さを指摘してくれることがあり、思考の整理ツールとしても優秀だと実感しています!」


テクニック④ タスク分割:複雑な依頼を「小さな指示の連鎖」に分ける

対象読者: 一度に多くのことを依頼して質が低い回答が返ってくる人 / 難易度:★★☆ / こんな課題を持つ人に:長い・複雑なタスクで回答の精度が落ちる

ChatGPTは一度に処理するタスクが複雑・長大になるほど、回答の質が低下しやすいとされている。これはChatGPTの限界ではなく、人間でも「一度に多くの注文をされると精度が下がる」のと同じ原理だ。解決策は「複雑なタスクを複数の小さな指示に分割すること」だ。

タスク分割の基本パターン

❌ 一括指示(精度が下がりやすい)

私の会社のSNS運用改善案を考えてください。
現状分析・競合比較・改善提案・KPI設定・実行スケジュールを含めて
詳細な戦略書として作成してください。

✅ 段階的分割(精度が上がりやすい)

【Step 1】まず、SNS運用改善のための現状分析の観点を
5つのチェックポイントとして提示してください。

(回答を受け取る)

【Step 2】その5つのチェックポイントに対して、
私の状況を伝えます。[状況を入力]
これを踏まえて課題を優先度順に整理してください。

(回答を受け取る)

【Step 3】最優先課題に絞って、具体的な改善施策を
3つ提案してください。各施策にKPIと90日間のスケジュールを添えて。

分割が特に効果的なタスクの種類

長文コンテンツの作成(記事・企画書・報告書)、多段階の分析・戦略立案、複数の条件を組み合わせた文章作成、調査と執筆を同時に行うタスクなどは、分割することで回答の質が大幅に向上するとされている。

けんさん(副編集長)のコメント 「Webマーケティングの戦略資料をChatGPTで作る際、一括指示より5〜6段階に分けた方が最終的な出力品質が高く、かつ途中で方向修正できるので圧倒的に効率的です!」


テクニック⑤ 評価基準を渡す:「良い回答の条件」をChatGPTに先に伝える

対象読者: 回答の良し悪しをChatGPT自身に判断させたい人 / 難易度:★★★ / こんな課題を持つ人に:回答を受け取った後の評価・修正のサイクルを効率化したい

これは上級者向けのテクニックで、ChatGPTに「自分の回答を自分で採点・改善させる」方法だ。回答を生成させるだけでなく「良い回答の評価基準」を同時に渡すことで、ChatGPTは自ら品質チェックを行ってから回答を出力するとされている。

評価基準付きプロンプトの型

[タスクの説明]

この回答は以下の基準をすべて満たす必要があります:
【評価基準】
□ 読者が[対象読者]であることを意識した語彙・文体になっているか
□ 主張の根拠が具体的な例・数字で示されているか
□ 全体の構成が論理的で、読み手が迷わないか
□ 冗長な表現・繰り返しが排除されているか
□ 文字数は[〇〇字以内]に収まっているか

回答を作成した後、自分でこの評価基準に照らしてチェックし、
すべての基準を満たしていると確認できた回答のみ出力してください。
基準を満たさない場合は、満たすまで自分で修正してから出力してください。

「自己評価→改善→出力」の3ステップを自動化する

さらに高度な使い方として、回答を出力した後に自己評価レポートを追加させる方法がある。

[タスク]を実行した後、以下のフォーマットで自己評価レポートを追記してください:

【自己評価】
- 達成できた点:
- 改善の余地がある点:
- 次のバージョンで変えるとすれば:

このプロンプトにより、次の修正指示を出す際に「自己評価レポートの〇〇の点を改善して」という効率的な指示が出せるようになる。

みおさん(編集部)のコメント 「評価基準を先に渡す方法を試したら、ChatGPTが自分で基準チェックしてから出してくるので、私が確認する手間がかなり減って、特に文章作成タスクで体感が大きかったです!」


5つのテクニックをまとめて使う実践プロンプトの例

以下は本記事で解説した5つのテクニックをすべて組み込んだ実践プロンプトの例だ。少し長いが、このレベルの指示が「意図通りの回答」を安定して引き出す水準とされている。

【役割】あなたは中小企業向けのWebマーケティングコンサルタントです。

【タスク】私のサービスの紹介文(300字)を書いてください。

【文体の参考例(Few-shot)】
「〇〇は、△△に悩む方のための専門サービスです。
□□という独自のアプローチで、
多くのお客様が◇◇を実現してきました。」
↑ このような:短文・体言止めなし・具体的・断定的な文体で

【ネガティブプロンプト(やらないこと)】
- 「〜しましょう」などの呼びかけ表現は使わない
- 「充実した」「豊富な」などの根拠のない形容詞は使わない
- 「まず〜、次に〜」という列挙形式は使わない

【確認フェーズ】
まず、紹介文を書く前に、最高の文章にするために
必要な情報を3つ質問してください。

【評価基準】
書いた後、以下を自己確認し、すべてOKなら出力してください:
□ 300字以内か
□ 参考例と同じ文体になっているか
□ ネガティブプロンプトの条件を守っているか

まとめ:「意図通り」を実現する5つのテクニック

本記事では、ChatGPTから意図通りの回答を引き出すための5つの応用テクニックを解説した。

テクニック 要点 特に効果的な場面
① ネガティブプロンプト 「やってほしくないこと」を明示する 一般論・当たり前の回答になりがち
② Few-shot例示 「例を見せて」スタイルを伝える 文体・トーンのイメージが言葉にしにくい
③ 確認質問を先にさせる 不明点を聞いてから本題に入る 複雑なタスクで認識ズレが起きやすい
④ タスク分割 複雑な指示を小さな連鎖に分ける 長い・複雑なタスクで品質が落ちる
⑤ 評価基準を渡す 良い回答の条件を先に提示する 回答の自動チェック・修正サイクルを作る

「意図通りの回答」を安定して得るためには、1つのテクニックを単独で使うより、複数を組み合わせることが効果的だ。最初はネガティブプロンプトと確認質問の2つだけを試し、慣れてきたら他のテクニックを少しずつ加えていく使い方が、無理なく習得できる方法としておすすめだ。


本記事は志望動機.com編集部が作成したものだ。ChatGPTの仕様・機能はOpenAIによってアップデートされる場合があるため、最新情報はOpenAIの公式サイトで確認することをすすめる。

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