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はじめに:ChatGPTは誤字脱字チェックが「得意なこと」と「苦手なこと」がある
文章の誤字脱字チェックや校正にChatGPTを使う人は増えているが、「使い方次第で結果が大きく変わる」ことはあまり知られていないのではないだろうか。
ChatGPTは以下のような校正作業を得意とするとされている。一方で苦手な部分も明確に存在するため、使い方を理解したうえで活用することが重要だ。
| ChatGPTが得意な校正 | ChatGPTが苦手な校正 |
|---|---|
| 誤字・脱字の検出 | 最新の固有名詞・商品名の正確なスペル確認 |
| 表記ゆれの統一 | 数字・金額・日付の正確性確認 |
| 文体・語尾の統一 | 専門用語・業界特有の表現の正誤判断 |
| 助詞の誤り(「は」と「が」など) | ハルシネーション(自信満々に間違いを指摘することがある) |
| 読点・句点の使い方 | 文脈によっては意図的な表現を「誤り」と判断する |
本記事では、こうした特性を踏まえたうえで、誤字脱字チェックの精度を最大化するためのプロンプトを用途別・出力形式別に体系的に紹介する。
基本プロンプト:すべての用途に使える「校正の土台」
対象読者: ChatGPTで校正を始めたいが何から試せばいいか迷っている人 / 難易度:★☆☆
【基本型①】シンプルな誤字脱字チェック
以下の文章の誤字・脱字・文法の誤りをチェックしてください。
【チェックする項目】
- 誤字(間違った漢字・ひらがな・カタカナ)
- 脱字(文字の抜け)
- 助詞の誤り(「は」「が」「を」「に」の使い間違い)
- 読点・句点の不適切な使用
- 送り仮名の誤り
【出力形式】
問題のある箇所を以下の形式で列挙してください:
- 行番号または前後の文脈:[誤りの箇所]
- 問題の種類:[誤字/脱字/文法など]
- 修正案:[正しい表現]
問題がない場合は「誤りは見当たりませんでした」と出力してください。
【対象文章】
[ここに文章を貼り付ける]
【基本型②】修正済み全文を返してもらう
以下の文章を校正し、修正した全文を返してください。
修正の範囲:
- 誤字・脱字の修正
- 助詞の誤りの修正
- 明らかな文法上の誤りの修正
修正しないこと:
- 文体・表現スタイル(元の文体を維持する)
- 内容・意味の変更
- 元の文章にない情報の追加
修正した箇所には【】で囲んでマークしてください。
例:私は明日【東京】に行きます。(「東行」→「東京」に修正)
【対象文章】
[ここに文章を貼り付ける]
けんさん(副編集長)のコメント 「修正箇所を【】でマークする出力形式を指定することで、元の文章のどこが変わったかが一目でわかり、後から自分で確認する時間が大幅に短縮されます!」
用途別プロンプト集
対象読者: 特定の文章タイプの校正に特化したプロンプトを探している人 / 難易度:★☆☆〜★★☆
ビジネス文書・報告書向け
以下のビジネス文書を校正してください。
【チェック項目】
① 誤字・脱字・変換ミス
② 敬語・謙譲語・丁寧語の誤用
③ ですます調とだである調の混在
④ 二重敬語(例:「おっしゃられました」)
⑤ 冗長な表現(例:「〜することができます」→「〜できます」)
⑥ 主語と述語の不一致
【出力形式】
問題箇所を種類別に分類して一覧で出力する。
その後、修正済み全文を出力する。
【文書】
[ここに文書を貼り付ける]
メール文向け
以下のメール文を校正してください。
【チェック項目】
① 誤字・脱字
② 宛先への敬称の適切さ
③ 敬語表現の正確さ
④ 読点の位置(読みにくい箇所)
⑤ 数字・日付・金額の表記(全角・半角の統一)
⑥ 締めの言葉の適切さ
【前提情報】
- 送信者:[役職・立場]
- 受信者:[相手との関係:例 取引先の担当者]
- メールの目的:[例 見積もりの送付依頼]
【修正後のメール全文を出力してください】
【メール文】
[ここにメール文を貼り付ける]
SNS投稿文(X・Instagram)向け
以下のSNS投稿文を校正してください。
【チェック項目】
① 誤字・脱字
② 読んで意味が伝わるか(文章として成立しているか)
③ 絵文字・記号の使い方に不自然な箇所がないか
④ ハッシュタグのスペルミス
【修正しないこと】
- 意図的な口語表現・若者言葉
- 改行のスタイル(元の改行位置を維持)
- 絵文字の有無・種類
問題がある場合のみ修正案を提示し、
問題がなければ「問題なし」と返してください。
【投稿文】
[ここに投稿文を貼り付ける]
みおさん(編集部)のコメント 「SNS投稿の校正では『修正しないこと』の指定が特に重要で、これを書かないとChatGPTが口語表現まで丁寧語に直してしまって、投稿の雰囲気が台無しになることがありました!」
記事・ブログ向け(長文対応)
以下のWebコンテンツ(記事・ブログ)を校正してください。
文章量が多いため、以下の優先順位でチェックしてください:
【最優先】誤字・脱字・明確な文法誤り
【次優先】表記ゆれ(同じ言葉が異なる表記で使われている)
【任意】読みにくい文・改善できる表現
【表記ゆれのチェックリスト】
以下の表記が混在していないか確認してください:
- 数字:全角・半角の統一
- カタカナ:長音符の有無(例:コンピュータ/コンピューター)
- 漢字・ひらがな:「時(とき)」「事(こと)」「物(もの)」の統一
- 接続詞:「また/また、」「しかし/しかし、」の読点の有無
【出力形式】
1. 誤字・脱字一覧(前後の文脈付き)
2. 表記ゆれ一覧(どちらに統一すべきかの推奨付き)
3. その他の改善提案(任意)
【記事本文】
[ここに記事を貼り付ける]
論文・レポート向け(アカデミック)
以下の学術文書(論文・レポート)を校正してください。
【チェック項目】
① 誤字・脱字
② 文体の統一(だ・である調の徹底)
③ 接続詞・副詞の誤用
④ 受動態と能動態の一貫性
⑤ 括弧・引用符の使い方
⑥ 数字の表記(アラビア数字・漢数字の使い分け)
※一般的なルール:文中では漢数字、データ・統計では算用数字
【修正しないこと】
- 内容・論旨・主張
- 専門用語(学術用語はそのまま)
- 引用部分
修正箇所は行番号または前後の文脈で特定し、
修正理由を1行で添えてください。
【文書】
[ここに論文・レポートを貼り付ける]
はるかさん(編集長)のコメント 「大学広報の印刷物や公式文書の校正補助にChatGPTを活用しており、用途に合わせたチェック項目の指定と『修正しないこと』の明示が、使い物になる校正結果を得るための最重要ポイントです!」
志望動機書・自己PR文向け
以下の志望動機書・自己PR文を校正してください。
【チェック項目】
① 誤字・脱字
② 敬語・丁寧語の使い方
③ ですます調の統一
④ 主語と述語の対応
⑤ 同じ語句の繰り返し(近い文章内での重複)
⑥ 「〜と思います」の多用(より明確な表現への置き換え候補)
【修正しないこと】
- 内容・エピソード・主張(事実の変更は行わない)
- 文章の構成順序
【出力形式】
①修正が必要な箇所の一覧(前後の文脈・修正案付き)
②修正済みの全文
【文章】
[ここに文章を貼り付ける]
表記ゆれ・文体統一に特化したプロンプト
対象読者: 長い文章で同じ言葉の表記がバラバラになってしまう人 / 難易度:★★☆
誤字脱字と並んで文章品質を下げる原因として多いのが「表記ゆれ」と「文体の不統一」だ。以下のプロンプトはこの2点に特化した設計になっている。
【表記ゆれ検出プロンプト】
以下の文章に含まれる「表記ゆれ」をすべて検出してください。
表記ゆれとは、同じ意味の言葉が異なる形で表記されている状態です。
例:「ウェブサイト」と「Webサイト」と「ウエブサイト」が混在
【検出してほしい表記ゆれの種類】
- 同じ言葉のカタカナ・漢字・ひらがな・英語の混在
- 送り仮名の違い(例:「申し込み」と「申込み」)
- 数字の全角・半角の混在
- カタカナの長音の有無(例:「メール」と「メイル」)
- 接続詞の統一(例:「また」と「また、」)
【出力形式】
表形式で出力してください:
| 表記ゆれの種類 | 使われている表記 | 推奨統一表記 | 出現箇所(前後の文脈) |
【文章】
[ここに文章を貼り付ける]
【文体統一チェックプロンプト】
以下の文章の「文体の統一」をチェックしてください。
【チェック内容】
① ですます調とだ・である調の混在
→ 混在箇所を列挙し、どちらに統一すべきか推奨する
② 語尾の統一
→ 「〜している」「〜してる」「〜しており」が混在していないか
③ 人称の統一
→ 「私」「筆者」「弊社」「当社」の混在
④ 指示語の統一
→ 「この」「その」「当該」「同」の使い分けの一貫性
【出力形式】
問題箇所のみを一覧で出力し、
統一後の推奨表現を添えてください。
問題がない項目は「統一されています」と記載してください。
【文章】
[ここに文章を貼り付ける]
出力形式を指定する:3種類の出力スタイル
同じ校正でも、後から使いやすい出力形式は状況によって異なる。以下の3種類の出力形式から目的に合ったものを選んでほしい。
【コメント挿入形式】Word・Googleドキュメント感覚で使う
以下の文章を校正し、修正が必要な箇所にコメントを挿入した形で出力してください。
出力イメージ:
原文の文章をそのまま出力しながら、
修正箇所の直後に [コメント: 〇〇→△△(理由:〜〜)] の形式で挿入する。
例:
私は明日東行[コメント: 東行→東京(誤字)]に出張します。
【文章】
[ここに文章を貼り付ける]
【差分比較形式】変更前後を並べて確認する
以下の文章を校正し、修正箇所を「変更前→変更後」の差分形式で出力してください。
出力形式:
---
【変更箇所 1】
変更前:「〜〜〜誤りの箇所〜〜〜」
変更後:「〜〜〜修正後〜〜〜」
理由:(誤字/脱字/文法/表記ゆれ等)
---
【変更箇所 2】
...
---
変更がない場合:「修正箇所なし」と出力
最後に修正済みの全文を出力してください。
【文章】
[ここに文章を貼り付ける]
【重要度別一覧形式】修正の優先順位をつける
以下の文章を校正し、修正点を重要度別に分類して出力してください。
【重要度の定義】
- 高(必ず修正):誤字・脱字・明確な文法誤り・意味が変わる誤り
- 中(修正推奨):表記ゆれ・助詞の誤用・文体の不統一
- 低(任意):読みにくい箇所・改善できる表現
出力形式:
## 重要度:高
- 問題:〜〜〜 → 修正案:〜〜〜
## 重要度:中
- 問題:〜〜〜 → 修正案:〜〜〜
## 重要度:低(任意)
- 問題:〜〜〜 → 修正案:〜〜〜
【文章】
[ここに文章を貼り付ける]
けんさん(副編集長)のコメント 「重要度別の出力形式は締め切りが迫っているときに特に有効で、『高』だけを修正してとりあえず提出し、余裕があれば『中』も対応するという優先度管理ができる点が実務的です!」
ChatGPT校正の注意点:信頼しすぎてはいけない3つのケース
本記事で紹介したプロンプトを使ううえで、以下の3点には特に注意が必要だとされている。
注意点① 固有名詞・商品名・人名のスペルは必ず自分で確認する ChatGPTは固有名詞の正確なスペルを誤ることがある。特に外国語の人名・地名・製品名は、ChatGPTの校正結果を最終確認なしに採用しないことをすすめる。
注意点② 「誤りがない」という結果も100%信頼しない ChatGPTが「誤りは見当たりませんでした」と返しても、見落としがある場合がある。重要な文書は必ず人間による最終確認を行う。
注意点③ 機密情報・個人情報を含む文章は慎重に 社外秘の内容・顧客の個人情報・未発表の重要情報を含む文章のChatGPTへの貼り付けは、組織のセキュリティポリシーに従って判断する必要がある。
まとめ:誤字脱字チェックは「チェック項目の指定」と「出力形式の指定」で精度が決まる
本記事では、ChatGPTを使った誤字脱字チェックのプロンプトを用途・目的・出力形式別に体系的に紹介した。
| カテゴリ | プロンプト | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 基本型 | チェックリスト型・修正全文返却型 | 汎用的な文章校正 |
| 用途別 | ビジネス文書・メール・SNS・記事・論文・志望動機書 | 文章の種類に特化した校正 |
| 表記ゆれ・文体 | 表記ゆれ検出・文体統一チェック | 長文の品質統一 |
| 出力形式 | コメント挿入・差分比較・重要度別 | 後から修正しやすい形式の選択 |
校正プロンプトで最も重要なのは「チェックする項目の明示」と「修正しないことの指定」の2点だ。この2点を押さえるだけで、ChatGPTが意図せず文章の個性まで変えてしまうという最も多い失敗を防げるとされている。
本記事は志望動機.com編集部が作成したものだ。ChatGPTの仕様・機能はOpenAIによってアップデートされる場合があるため、最新情報はOpenAIの公式サイトで確認することをすすめる。