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はじめに:議事録作成にChatGPTを使う人が増えているが、「使い方の差」が出ている
会議後の議事録作成にChatGPTを活用する人は増えている。しかし「使ってみたけど、結局自分で直す作業が多くて手間が変わらない」という声も多い。
その原因のほとんどは「プロンプトが雑すぎること」だ。「これを議事録にして」と文字起こしテキストを貼り付けるだけでは、ChatGPTは会議の目的・参加者・重視すべき情報を知らないまま「それっぽい議事録」を生成するにとどまる。
本記事では、議事録の種類・会議のタイプ・使いたい場面ごとに、そのままコピーして使えるプロンプトを体系的に紹介する。あわせて「精度を上げる指示の書き方」の原則も解説するので、テンプレートを自分の状況に合わせて改良する際の参考にしてほしい。
議事録プロンプトを書く前に知っておくべき3つの前提
対象読者: ChatGPTで議事録を作ろうとしているが何から始めればいいか迷っている人 / 難易度:★☆☆
前提① ChatGPTに渡す「素材」の種類によってプロンプトが変わる
議事録作成プロンプトは、ChatGPTに渡す素材の種類によって設計を変える必要がある。
| 素材の種類 | 特徴 | プロンプトの重点 |
|---|---|---|
| 音声文字起こし(自動) | Zoomや文字起こしツールの生テキスト。話し言葉・誤変換・フィラーが多い | 整理・整形・話者の統合 |
| 手書きメモ・箇条書き | 担当者が会議中にとったメモ。断片的・省略が多い | 補完・構造化・文章化 |
| 発言の要点テキスト | 誰かがすでに整理した内容。比較的きれい | フォーマット整形・項目の追加 |
前提② ChatGPTは「会議の目的」を知らない
ChatGPTはテキストを渡されても、その会議が「何を決めるための会議だったか」を知らない。プロンプトに会議の目的・種類・背景を1〜2行で添えるだけで、出力の質が大きく変わる。
前提③ 議事録の「型」は目的によって異なる
以下の4種類が代表的な議事録の型で、それぞれ強調すべき情報が異なる。
| 型 | 重視する情報 | 向いている会議 |
|---|---|---|
| 決定事項重視型 | 何が決まったか・誰が決めたか | 経営会議・重要な意思決定会議 |
| アクションアイテム型 | 誰が・何を・いつまでに行うか | プロジェクト進捗会議・タスク確認会議 |
| 詳細記録型 | 発言内容・議論の流れを詳しく残す | 議論の記録が必要な委員会・審議会 |
| サマリー型 | 概要・ポイントのみ簡潔に | 朝会・定例の短時間ミーティング |
けんさん(副編集長)のコメント 「Webマーケッターとして週複数回の会議議事録をChatGPTで作成しているが、会議の種類と求める型を1行書き添えるだけで後処理の修正時間が体感で70%以上削減されました!」
プロンプト集①:音声文字起こし素材から議事録を作る
対象読者: ZoomやTeamsの自動文字起こし、文字起こしツールの出力を使いたい人 / 難易度:★☆☆
音声文字起こしのテキストは「あー」「えーと」などのフィラー、誤変換、話し言葉が多く含まれる。以下のプロンプトは、こうした「汚い素材」を整形しながら議事録を生成するための設計になっている。
【基本型】音声文字起こし→議事録変換
以下は会議の音声文字起こしテキストです。
これをもとに、議事録を作成してください。
【会議の基本情報】
- 会議名:[例:2024年10月 マーケティング部 月次定例]
- 日時:[例:2024年10月15日 14:00〜15:00]
- 参加者:[例:田中(司会)、鈴木、佐藤、山本]
- 会議の目的:[例:先月のキャンペーン結果の振り返りと来月の施策決定]
【議事録の構成】
1. 議題一覧
2. 各議題の議論の要点(発言者名付き)
3. 決定事項(決定内容・決定者・背景を含む)
4. アクションアイテム(担当者・期限・内容)
5. 次回会議の予定
【注意事項】
- フィラー(あー、えーと等)は除去する
- 同じ内容の繰り返しはまとめる
- 発言の意図が不明確な箇所は「(要確認)」と付記する
- 話し言葉を書き言葉に変換する
【文字起こしテキスト】
[ここに文字起こしテキストを貼り付ける]
【話者が不明確な場合】話者ラベルなし文字起こし対応
以下の文字起こしには話者ラベルがありません。
文脈から話者を推測し、可能な範囲で話者を特定してください。
特定できない場合は「話者不明」と記載します。
参加者リスト(役職・立場):
- [名前A]:プロジェクトマネージャー
- [名前B]:デザイナー
- [名前C]:エンジニア
上記を踏まえて、以下の文字起こしから議事録を作成してください。
[決定事項・アクションアイテム・次ステップの3点を特に明確に]
【文字起こしテキスト】
[テキストを貼り付ける]
みおさん(編集部)のコメント 「インターンで議事録担当になったとき、音声文字起こしをそのままChatGPTに貼っていたら全然使えないものが返ってきていて、参加者と目的を書き添えるだけで一気に使える議事録になりました!」
プロンプト集②:手書きメモ・箇条書きメモから議事録を作る
対象読者: 自分が会議中にとったメモを元に議事録を作りたい人 / 難易度:★☆☆
手書きメモや箇条書きメモは断片的で省略が多いが、ChatGPTに「補完のルール」を伝えることで実用的な議事録に変換できる。
【メモ→議事録変換】基本プロンプト
以下は会議中にとった箇条書きメモです。
これを正式な議事録に変換してください。
【会議の概要】
- 会議名:[会議名]
- 日時:[日時]
- 参加者:[参加者名]
- 目的:[目的]
【変換のルール】
- 略語・記号は文脈から推測して正式な言葉に変換する
- 明らかに欠けている文脈は「(詳細要確認)」と付記する
- 推測で補完した箇所は「※補完」とマークする
- 事実と意見を分けて記載する
- アクションアイテムは必ず「担当:/期限:/内容:」の形式で
【箇条書きメモ】
[ここにメモを貼り付ける]
【英語混在メモ対応】日英混在メモの整形
以下のメモは日本語と英語が混在しています。
英語の専門用語はそのままカタカナ表記にし、
必要に応じて括弧内に日本語の説明を添えてください。
その他は以下の構成で日本語の議事録を作成してください。
構成:
1. 会議サマリー(3〜5行)
2. 議論した主なトピックと結論
3. アクションアイテム(表形式:担当者 / タスク / 期限)
4. 未解決事項・継続議題
【メモ】
[テキストを貼り付ける]
はるかさん(編集長)のコメント 「大学広報の会議では英語のマーケティング用語が頻出するため、日英混在メモへの対応プロンプトは実際の業務で日常的に使っており、後から用語の統一修正をする手間がなくなりました!」
プロンプト集③:目的別・会議タイプ別の専用プロンプト
対象読者: 定期的に特定の会議の議事録を作っている人 / 難易度:★★☆
【経営・意思決定会議向け】決定事項重視型
以下の会議テキストから、経営報告・共有に適した議事録を作成してください。
【重点的に記録すること】
- 決定された事項(決定内容・決定の根拠・反対意見があれば記録)
- 承認・却下された提案とその理由
- リスクとして言及された事項
- 役員・管理職が発言した重要な方針・指示
【省略してよいこと】
- 細かい数字の読み上げ(サマリーのみ)
- 作業レベルの進捗詳細(アクションアイテムとして集約)
【フォーマット】
決定事項をH2見出しで最上部に配置し、
その下に議論の背景→決定内容→次のアクションの順で記載する
【テキスト】
[会議テキストを貼り付ける]
【プロジェクト進捗会議向け】アクションアイテム重視型
以下のプロジェクト進捗会議のテキストから議事録を作成してください。
【最重要:アクションアイテムの抽出】
会議中に言及されたすべての「タスク・宿題・確認事項」を漏れなく抽出し、
以下の表形式でまとめてください:
| # | 担当者 | タスク内容 | 期限 | 優先度(高/中/低) | ステータス |
|---|---|---|---|---|---|
【その他の構成】
1. 進捗サマリー(プロジェクト全体の状況を3行で)
2. 議題ごとの議論要点
3. アクションアイテム一覧(上記表)
4. リスク・懸念事項
5. 次回会議日程・議題案
【テキスト】
[会議テキストを貼り付ける]
【1on1・面談記録向け】対話記録型
以下は1on1ミーティングの記録です。
機密性に配慮しながら、以下の形式で記録を作成してください。
【記録の目的】
上司・部下双方が後から参照できる記録として残す。
(評価・人事目的ではなく、コミュニケーションの継続のため)
【記録の構成】
1. 話し合ったテーマ(箇条書き)
2. 部下の状況・課題の要点(本人の言葉のニュアンスを大切に)
3. 合意したこと・次のステップ
4. フォローアップ事項(次回1on1で確認すること)
【注意】
・個人情報・センシティブな内容は「(個人情報)」と表記し詳細は省く
・発言は断定的に書かず「〜と話していた」「〜という意向」の表現を使う
【記録テキスト】
[テキストを貼り付ける]
【社外向け議事録】クライアント・取引先提出用
以下は社内の会議記録です。
これをクライアント(取引先)に提出できる形式の議事録に変換してください。
【変換のルール】
- 社内用語・略語はわかりやすい言葉に変換する
- 社内の人物名は「弊社担当:〇〇」の形式に統一する
- 社外秘の情報・内部の議論経緯は除外する
- 文体:ですます調・丁寧な書き言葉
- フォーマット:日付・参加者・議題・決定事項・弊社対応事項の順
【会議情報】
- 会議名・日時・場所:
- 貴社出席者:
- 弊社出席者:
【社内記録テキスト】
[テキストを貼り付ける]
プロンプト集④:議事録の品質を上げる「後処理」プロンプト
対象読者: 生成された議事録をさらに磨きたい人 / 難易度:★★☆
【抜け漏れチェック】生成後の確認プロンプト
以下の議事録を読んで、以下の観点で品質チェックをしてください。
チェック項目:
□ アクションアイテムに担当者・期限が明記されているか
□ 決定事項と検討事項が混在していないか
□ 「誰が」「何を」「いつまでに」が全項目で明確か
□ 次回会議・フォローアップの予定が記載されているか
□ 話し言葉・口語表現が残っていないか
□ 固有名詞・数字の誤りが見た目上ないか
問題がある箇所は、改善案を合わせて提示してください。
【議事録】
[生成した議事録を貼り付ける]
【要約版の作成】長い議事録から短縮版を作る
以下の詳細議事録から、2種類のサマリーを作成してください。
【サマリー①:3行版(経営層・急いでいる人向け)】
- 何が決まったか(1行)
- 次に誰が何をするか(1行)
- 注意すべきリスク・未解決事項(1行)
【サマリー②:1ページ版(関係者全員向け・共有メール本文用)】
- 会議の目的と結果(3〜4行)
- 主な決定事項(箇条書き3〜5点)
- アクションアイテム(表形式)
- 次回予定
【詳細議事録】
[議事録を貼り付ける]
けんさん(副編集長)のコメント 「3行版サマリーを毎回チャットの共有に添付するようにしてから、議事録を読んでいない参加者からの『で、結局何が決まったの?』という問い合わせがほぼなくなった実感があります!」
精度を上げる指示の書き方:5つの原則
本記事で紹介したプロンプトに共通する「精度を上げる指示の書き方」の原則を整理する。
原則① 会議の目的を1行で書く 「何を決めるための会議だったか」を添えるだけで、ChatGPTが重視すべき情報を判断できるようになる。
原則② 「含めること」と「省くこと」の両方を指定する 書いてほしい内容だけでなく「書かなくていいこと」を明示することで、余分な情報が議事録に混入しなくなる。
原則③ 出力フォーマットを表・見出し・箇条書きで指定する アクションアイテムは表形式、決定事項は見出し付きというように、情報の種類ごとにフォーマットを指定することで、後から参照しやすい議事録になる。
原則④ 「不明点の扱い方」を指定する 「(要確認)」「(推測)」などの表記ルールを設定することで、ChatGPTが補完した箇所と元の発言を区別できるようになり、後の修正作業が効率化される。
原則⑤ 用途・読者を明示する 社内用・社外提出用・経営層向けサマリーでは求められる文体・情報量・専門用語の扱いが異なる。読者を1行で書き添えるだけで文体が自動調整されるとされている。
はるかさん(編集長)のコメント 「議事録の精度向上において最も効果的だったのは『省くこと』の指定で、不要な情報を削る指示を入れるだけで後処理の編集時間が体感で半分以下になりました!」
まとめ:議事録プロンプトは「素材×目的×フォーマット」の組み合わせで作る
本記事では、ChatGPT議事録プロンプトを素材・目的・フォーマット別に体系的に紹介した。
| カテゴリ | プロンプト | 向いている場面 |
|---|---|---|
| ① 音声文字起こし | 基本型・話者不明型 | Zoom・Teams等の自動文字起こし活用 |
| ② 手書きメモ | メモ変換・英語混在対応 | 会議中のメモをそのまま渡す |
| ③ 目的別 | 経営会議・進捗会議・1on1・社外提出 | 会議の種類ごとの最適な型 |
| ④ 後処理 | 品質チェック・要約版作成 | 生成後のブラッシュアップ |
議事録作成はChatGPTが最も費用対効果の高い業務のひとつだとされている。本記事のプロンプトを起点に、自分の会議のパターンに合わせてカスタマイズして使い続けることで、毎回の議事録作成時間を大幅に短縮できるはずだ。
本記事は志望動機.com編集部が作成したものだ。ChatGPTの仕様・機能はOpenAIによってアップデートされる場合があるため、最新情報はOpenAIの公式サイトで確認することをすすめる。