ChatGPTで投資分析するプロンプト集|財務・株式・不動産

投資判断のスピードと精度を上げるために、ChatGPTを「分析の壁打ち相手」として使う人が増えています。決算書の読み解き、指標の整理、シナリオ作成、リスクの洗い出しなど、これまで時間のかかっていた作業を補助してもらえるのが大きな魅力です。

この記事では、財務・株式・不動産の3分野について、そのままコピーして使える投資分析プロンプトを紹介します。あわせて、精度を上げるコツと、使ううえで必ず押さえておきたい注意点もまとめました。

なお、ここで紹介するプロンプトはあくまで分析の補助を目的としたものです。ChatGPTは投資助言を行う存在ではなく、最終的な投資判断はご自身の責任で行う必要がある点を、はじめにお伝えしておきます。

ChatGPTで投資分析はどこまでできる?

最初に、ChatGPTが得意なことと苦手なことを整理しておきましょう。ここを理解しておくと、的外れな使い方を避けられます。

ChatGPTが得意なのは、次のような作業です。

  • 決算書や財務データを読み解き、要点を整理すること
  • 財務指標の意味をわかりやすく説明し、計算を補助すること
  • 強気・弱気などの投資シナリオを構造的に整理すること
  • 複数の選択肢を比較し、表形式でまとめること
  • 見落としがちなリスクを洗い出すこと

一方で、苦手なこと・任せてはいけないこともあります。

  • リアルタイムの株価や為替など、刻一刻と変わる数値の取得
  • 最新の決算数値を正確に持ってくること(自分で貼り付けるか、検索機能の併用が前提)
  • 将来の値動きを言い当てること
  • 「買うべきか」という最終的な投資判断そのもの

つまりChatGPTは、自分で集めた一次情報を整理し、考えを深める相棒として使うのが正解です。数値そのものはこちらが与え、ChatGPTには「解釈」と「整理」を任せる、という役割分担を意識してください。

りくさん(編集部):私も最初は「銘柄を選んでくれる魔法のツール」だと思っていたのですが、数字は自分で渡して整理を頼む使い方に切り替えたら一気に実用的になったので、ここは早めに知っておいてほしいポイントです。

財務分析に使えるプロンプト集

企業の財務状態を把握するためのプロンプトです。いずれも、対象となる数値は決算短信や有価証券報告書から自分で転記して使ってください。

決算情報をサマリーする

あなたは経験豊富な財務アナリストです。以下の決算情報を読み解き、
(1) 業績の概況
(2) 前年同期比での主な変化点
(3) 注目すべきリスク
(4) 経営者が説明責任を問われそうな点
の4項目で簡潔に整理してください。専門用語には一言の補足を付けてください。

【決算情報】
(売上高・営業利益・当期純利益・主要なBS項目などを貼り付け)

財務指標を計算・解釈する

以下の財務データから、収益性(ROE・ROA・営業利益率)、安全性(自己資本比率・
流動比率)、効率性(総資産回転率)の指標を計算し、表形式でまとめてください。
各指標について「一般的な目安」と「この企業の評価」を1行ずつ添えてください。
計算過程も示してください。

【財務データ】
売上高: 営業利益: 当期純利益:
総資産: 自己資本: 流動資産: 流動負債:

競合と比較する

次の3社の財務指標(後述)を比較し、投資家視点での相対的な強み・弱みを
表にまとめてください。最後に「最も財務的に安定していると考えられる企業」と
その理由を1段落で述べてください。あくまで提示データの範囲での分析である
ことを明記し、推測で数値を補わないでください。

【各社データ】
A社:
B社:
C社:

キャッシュフローの健全性をチェックする

以下のキャッシュフロー計算書を読み、営業CF・投資CF・財務CFの符号の
組み合わせから、この企業が「成長期・安定期・後退期」のどの段階にあると
考えられるかを推定してください。判断根拠と、見落としやすい注意点も
挙げてください。

営業CF: 投資CF: 財務CF:

さとしさん(編集長):財務分析は数字の暗記ではなく「自社や投資先の意思決定にどう効くか」で見るのが近道だから、指標は必ず目的とセットで使おう!

株式分析に使えるプロンプト集

個別銘柄を検討するときに役立つプロンプトです。定量だけでなく、定性面の整理にもChatGPTは力を発揮します。

ビジネスを定性的に整理する(SWOT)

あなたは中立的な証券アナリストです。企業「(社名)」について、私が提供する
事業内容と最新の開示情報(後述)をもとに、強み・弱み・機会・脅威を
SWOTで整理してください。推測で数値を作らず、提供情報に基づく範囲で記述し、
情報が不足する点は「要確認」と明示してください。

【提供情報】
事業概要: 主力製品・サービス: 主な顧客層: 直近の開示:

バリュエーション指標を整理する

以下の株式指標について、それぞれの意味を初心者にもわかるように説明し、
提示した数値が「割安・妥当・割高」のどのレンジに当たるか、一般的な目安や
同業種平均と比較して評価してください。最終的な投資判断は行わず、
判断材料の整理に徹してください。

PER: PBR: 配当利回り: ROE: 同業種平均(分かれば):

投資シナリオを3つ作る

銘柄「(社名)」について、強気・中立・弱気の3つのシナリオを作成してください。
各シナリオで「前提となる条件」「想定される株価への影響」「そのシナリオが
崩れるサイン」を箇条書きで示してください。これは予測ではなく思考整理のための
フレームである旨を、冒頭に記載してください。

ニュースの影響を分析する

以下のニュース記事(貼り付け)を読み、
(1) 事実関係の要約
(2) この企業の業績・株価に与えうる影響
(3) 短期と中長期に分けた留意点
を整理してください。記事に書かれていない憶測は加えないでください。

【記事本文】
(ここに貼り付け)

あやさん(副編集長):株式分析のプロンプトは「推測で数値を作らない」と一文入れるだけで精度が大きく変わるから、制約条件は必ず明示しよう!

不動産投資分析に使えるプロンプト集

物件の収益性やリスクを検討するためのプロンプトです。計算系のプロンプトでは、条件を細かく与えるほど結果が実用的になります。

利回りを計算する

以下の物件情報から、表面利回りと実質利回りを計算し、計算過程を示してください。
さらに、想定空室率・修繕費・管理費・固定資産税などを考慮した場合に利回りが
どう変化するかを、表でシミュレーションしてください。

物件価格: 年間想定家賃収入:
諸経費(内訳): 想定空室率:

キャッシュフローを試算する

区分マンション投資のキャッシュフローを試算してください。以下の条件で、
毎月の手残り(家賃 − ローン返済 − 管理費・修繕積立金 − 税金概算)を計算し、
年間収支を出してください。あわせて、金利が1%上昇した場合の影響も
示してください。

物件価格: 自己資金: 借入額: 金利: 返済期間:
家賃: 管理費・修繕積立金: その他経費:

エリアの検討材料を洗い出す

私が検討しているエリア「(地名)」について、不動産投資の観点で確認すべき
チェック項目をリスト化してください(人口動態・賃貸需要・再開発・ハザード・
交通利便性など)。各項目について「どの一次情報で確認すべきか」もあわせて
示してください。具体的な統計数値は私が自分で確認する前提とし、
推測値は出さないでください。

購入前リスクをチェックする

不動産投資初心者の私に向けて、購入前に確認すべきリスクチェックリストを
作成してください。物件リスク・契約リスク・資金繰りリスク・出口戦略の
4カテゴリに分け、それぞれ「なぜ重要か」を一言添えてください。

りくさん(編集部):私も最初は表面利回りだけを見て判断しそうになったので、実質利回りや金利上昇の影響まで出してくれるこのあたりのプロンプトは、初心者ほど助かるはずです。

投資分析プロンプトの精度を上げる4つのコツ

同じプロンプトでも、ちょっとした工夫で出力の質は大きく変わります。次の4点を意識してみてください。

1つ目は、数値は必ず自分で与えることです。ChatGPTに「最新の決算を調べて」と任せると、古い情報や誤った数値が混ざるおそれがあります。一次情報から転記するか、検索機能やファイル添付を併用しましょう。

2つ目は、前提条件を明示することです。投資スタンス(長期か短期か)、リスク許容度、判断したいポイントを伝えると、出力が一気に自分ごとになります。

3つ目は、役割を設定することです。「あなたは中立的な証券アナリストです」のように立場を与えると、回答のトーンと観点が安定します。

4つ目は、出力フォーマットを指定することです。表形式・箇条書き・段落数などをあらかじめ指定しておくと、複数の対象を同じ型で比較でき、分析が格段に楽になります。

あやさん(副編集長):毎回同じ型で比較できると意思決定が速くなるから、出力フォーマットは分析を始める前に決めておこう!

ChatGPTで投資分析するときの注意点

便利な一方で、投資という重い意思決定に使う以上、必ず守ってほしい注意点があります。

まず、ハルシネーション(もっともらしい嘘)に注意してください。ChatGPTは存在しない数値や指標を自信ありげに出すことがあります。出力された数字は、必ず決算資料や公的データなどの一次情報で検証してください。

次に、リアルタイム情報は苦手だと理解しておきましょう。株価・為替・金利は刻々と変わるため、その場の数値をChatGPTに頼るのは避け、自分で確認した最新値を渡すのが基本です。

そして、ChatGPTは投資助言を行うものではありません。出力はあくまで判断材料の整理であり、最終的な投資判断とその結果はご自身の責任になります。不安がある場合は、必要に応じて専門家への相談も検討してください。

最後に、入力する情報の取り扱いにも気を配ってください。未公開の機密情報や個人情報を不用意に入力しないよう、社内ルールや利用規約を確認しておくと安心です。

さとしさん(編集長):ChatGPTは優秀な壁打ち相手だが投資助言者ではないので、数値の検証と最終判断は必ず自分の手で行おう!

まとめ

ChatGPTを投資分析に使うときのポイントは、「数値は自分で与え、解釈と整理を任せる」という役割分担に尽きます。財務・株式・不動産のいずれの分野でも、今回紹介したプロンプトをベースに、自分の前提条件を加えていくことで、分析の質とスピードを高められます。

そのうえで、ハルシネーションへの注意、一次情報での検証、最終判断は自己責任という3点は必ず守ってください。
ChatGPTを正しく使いこなし、より納得感のある投資判断につなげていきましょう。

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